東京から滋賀へ。リビングドアに「絶対に妥協したくなかった」お客様の物語
本日12月28日、東京から新幹線に乗って、なんと滋賀のショールームまでお越しくださったお客様がいらっしゃいました。
そのお客様が探されていたもの。 それは、まさにリビングドアでした。
玄関を開けて、廊下の先にある扉。 あるいは、家族が毎日一番多く手を触れ、来客が最初に目にする扉。
注文住宅やリノベーションのインテリアにおいて、リビングドアは単なる間仕切りではありません。 その家の中を印象を決定づける、まさに「インテリアの顔」とも言える特別な場所です。
遠方からのご来店にお礼を申し上げると、お客様は真っ直ぐな目でこう仰いました。
「リビングドアは空間の顔だから、絶対に妥協したくなかったんです。家づくりは一生に一度の大きな買い物。だから、こだわりのあるものは遠くても実際に実物を見に行こうと思って」
その熱意に身が引き締まる思いでお話を伺っていると、お客様の口から語られたのは、日本の住宅業界が抱える「もどかしさ」と、そこから抜け出すためのリアルな本音でした。

「友人の家づくりを見て、エッと思ったんです」
消去法で選びたくない、一生に一度の家づくり
お客様がリビングドアにこだわり始めたきっかけは、ある友人の体験談だったそうです。
「友人が新築住宅を購入した際、キッチンも床も『3種類から選んで』と言われて悩んでいたんです。一生住む家なのに、選択肢がそれしかないのかと驚いて…」
大手メーカーの既製品ドアは、品質が安定していて安価ですが、効率化のために選択肢が絞られていることがほとんど。 しかも、その表面の多くは「木目調のプリントシート(樹脂)」で仕上げられています。
空間の顔となるリビングドアまで、プリントシートの既製品でいいのか? お客様は、そんな友人の姿を見て「自分は消去法で選びたくない」と強く心に誓ったと言います。
「ドア難民」がたどり着いた、3つの壁
理想と現実、そして迷走の果てに
しかし、いざ理想の室内ドアを探し始めると、すぐに壁にぶつかったそうです。 ご自身を「ドア難民」と呼ぶお客様が辿ったルートは、まさに多くのこだわり派の施主様が経験する道そのものでした。
1. 【理想】SNSでイメージを膨らませる
InstagramやPinterestで「海外インテリア」「玄関ドア おしゃれ」「室内ドア 木製」といったキーワードで検索。「こんな雰囲気の家に住みたい!」と、理想のイメージを固められます。
2. 【現実】「造作ドア」の壁
そのイメージ写真を設計士さんに見せると、「これは職人が一から作る造作建具(ぞうさくたてぐ)になりますね」と言われます。 しかし、出てきた見積もりを見て驚愕されます。一品生産のフルオーダー(造作)は、どうしてもコストが跳ね上がってしまうのです。
3. 【迷走】「アンティークドア」の実用性
「それなら本物を」と、「アンティークドア」を探される方もいらっしゃいます。 雰囲気は最高ですが、「サイズが現行規格に合わない」「本当にボロボロで修復が必要」といった実用面の不安から、断念されるケースが少なくありません。
「その『ちょうどいい間』が欲しかったんです」
新品の安心感とヴィンテージの意匠性の両立
既製品では満足できない。でも造作建具は高い。アンティークドアはリスクがある。 そんな八方塞がりの中で、お客様がネット検索の果てにたどり着いたのが、私たちウッドデポでした。
ショールームで実物のドアに触れ、その質感を確認された瞬間、お客様は深く頷いてこう仰いました。
「既製品のペラペラ感は嫌。でも造作建具はかなり高いし、でもアンティークの不便さも困る。そのちょうどいい間が欲しかったんです」
お客様が求めていた第3の選択肢。 それが、私たちが提案する「ヴィンテージ加工を施した、新品の木製室内ドア」です。
素材:プリントシートではなく、本物の「木」を使用。
デザイン:欧米の血統を引き継いだ洗練されたかたち。
仕上げ:職人の手仕事による「エイジング処理」で、新品でありながら長年使い込んだような味わいを表現。
「新品としての安心感」と「ヴィンテージの意匠性」。 この両立こそが、東京から足を運んでまで確認したかった答えだったのです。





