2015年12月18日(金)
「木製ドアは無垢ですか?」他
こんにちは、クラフトマンこと中川です。
本日はお客様より、お電話でご質問を頂く内容で
木製ドアの構造や性質についてのお話をいたします。
「そちらの木製ドアは無垢ですか?…以後省略」(材質に関する確認のご質問)
「ウッドデポさんの無垢のドアを検討中のものですが…以後省略」(別のご質問ですが、無垢と思い込まれている)
「お取り扱いの木製ドアは反りますか?」(木の性質上のご心配をされている)
etc.・・・
このようなご質問を頂きます。
お電話ではなかなか口頭でのご説明が難しいので
このコラムでご理解して頂ければ幸いです。
それでは写真をご覧いただきながらご説明させていただきます。
【写真1・集成材の木製ドア】
集成材の木製ドアのカット断面です。
ウッドデポではこの構造の木製ドアを採用させて頂いております。
仕上げ材(表面)米松突板とは(厚み1~2mm程度)・・・米松の木目の美しい部分を薄くスライスしたものです。
仕上げ材(端部分)米松突板とは(厚み10mm程度)・・・同じく米松で、10mmの厚みを持たせることで
建て合せの時にその範囲内でカット調整等が可能です。
芯材(中身部分)集成材とは・・・天然木で断面の小さい木材(角材)を複数重ね合わせ接着して形成する材料。
F☆☆☆☆(フォースター)とは・・・国土交通省認定建材で接着材成分ホルムアルデヒドの放散値を表す指標は最上位規格。
芯材に集成材を採用することで反りや割れ等
木の持つ性質を最小限に抑えた構造となり
長くご利用いただいても形に狂いが出にくく
反りや伸縮によってドアが開かなくる事もまずございません。
万が一そうなったとしても、建て合せ調整で解決できる範囲でとどまります。
大切な家具をお手入れする感覚と少し似ているような気がします。
やはり天然に木で形成されているので
完全に木の性質を抑えることは不可能で多少の伸縮はいたします。
そこはおおらかな気持ちで木本来の持つ温かみや質感や雰囲気を大切にご理解して下さいませ。
【写真2・無垢材】
今度は無垢材をご覧いただきながら
性質である反りやひび割れについてご説明いたします。
無垢材とは・・・丸太の状態から切り出して形成する材料
(1)木表、木裏などについて
木口・・・無垢板の切り口断面。
木表・・・木口から見た年輪より外側の部分を指します。
木裏・・・木口から見た年輪の中心に近い部分を指します。
無垢材の木口の隣に直線を引くと実際の反り具合が確認できます。
木の性質上、木表側の方が水分をおおく含み乾燥収縮しやすいので
木表の中央部がへこむように反りが生じる場合がございます。
(2)ひび割れについて・・・水分が乾燥する際に収縮によりひび割れが入る場合がございます。
(3)水平な部分に置くと、反りやねじれの度合いがよくわかります。
≪4≫実際に定規で測ってみました。
長さ90cm(900mm)、幅23cm(230mm)の大きさで反りによる誤差が1.6cm(16mm)ございました。
無垢材でドア形状に切り出し木製ドアを作った場合
ご説明したような木の性質が要所要所に出てくる可能性があります。
丸太の部位によって反りやひび割れが出にくい部分もございますが
選別して良い部分だけを使用してドアを作るとコストがかかります。
以上の問題をクリアし
ご安心してご利用いただける最良の木製ドアを
ウッドデポでは採用させて頂いております。