READS
2025/05/14
HOUSE - 48 | 小さな庭と、大きな愛情

植物とともにある暮らしに、心がほっこりした瞬間でした。
滋賀県近江八幡・O様邸。
風が通り抜ける小庭とサンルームで、植物と暮らしを楽しむ。
丁寧で美しい住まいを動画でぜひご覧ください。
「このぶどう、もう10年になるんです。」
サンルームの軒先から、伸びやかに葉を広げるぶどうの蔓。風に揺れる小さな実が、穏やかな午後の時間を与えてくれます。
ご自身の手で塗り重ねたという木の柱。その色合いには、丁寧な時間の積み重ねと、暮らしへの想いが静かに宿っていました。
「素人なんですけど、休みのたびに少しずつ…」
その控えめな口調の奥に、住まいと向き合う誠実な姿勢が感じられ、思わず胸があたたかくなりました。
育てるということ
この暮らしの設計を手がけたのは、一級建築士であるご自身。「うちは、暮らしの実験台なんです」と、微笑まれました。
植物を育てるように、家や家具、そしてドアとも寄り添いながら過ごす。経年の変化を受け入れ、その中に美しさを見出す感性に、心を打たれます。
「メンテナンスも、“どうにでもなる”んですよ」
そうおっしゃる口ぶりには、無理をしない自然体の暮らしと、モノを慈しむ優しさがにじんでいました。
暮らしにそっと馴染む一枚のドア
今回お届けさせていただいたのは、やわらかなヴィンテージ仕上げの木製ドア。
サンルームや庭の緑と美しく調和し、まるで以前からそこにあったかのように静かに佇んでいます。
「このドア、本当に家にぴったりですね」
その一言をいただいた瞬間、心の奥にふわりと温かい灯がともりました。
穏やかな風景の一部として
植物と向き合うように、日々の変化を受け止めながら暮らす。そんなお住まいの中に、私たちの木のドアがそっと溶け込んでいることが、何よりの喜びです。
あとがき
私たちが届けたいのは、ただの「製品」ではありません。
それは暮らしに寄り添う、静かなアイテムでもあります。手をかけ、時とともに味わいが深まる空間に、その一枚の木製ドアが、やさしく彩りを添えられますように。