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2025/04/12
古き良き建物が教えてくれる、静かな強さ。

ヴィンテージ好きがこうじたご縁
4月吉日、お客様より素敵なご機会をいただきご訪問させていただきました。
訪れたのは、滋賀県の近江八幡の地に佇む築75年の近江金田教会。
時間が経つほどに深まる美しさがあります。
それは「古いから価値がある」ということではなく、使われ、愛され、受け継がれてきた痕跡そのものに、私たちは何か大切なものを感じるのかもしれません。
戦後1950年に建てられたこの建物は、あの有名なヴォーリズ建築の一つ。
装飾や十字架のデザイン、雰囲気からプロテスタント教会と牧師様より教わりました。
引き継がれる雰囲気、よみがえる物語
この教会では、ドアや窓といった建具もできる限り当時のまま、今も現役で使われています。
小さな着目ですが、古いネジ「マイナスビス」を発見、私の目が輝きます。
時代の背景を抱えたまま、それを現代に残す素晴らしさを感じました。
それが、ヴィンテージなものに息を吹き込むということと実感。
木と光が織りなす、教会の音色
内部には、リードオルガンの音色。
手動で調律され、今なおその役割を果たしています。
木製窓越しに差し込む光、古き良きアメリカ製折りたたみ木製椅子。
どれも、“時代遅れ”ではなく“時代が宿っている”と感じさせてくれるものばかり。
香る木の匂い。
そこにあるのは、五感すべてで感じる“時間の積み重ね”を感じました。
汚れではなく『経年美化』という名の美しさ
近江のある教会で出会ったのは、真鍮の取ってや青銅の金物。
どちらも長い年月を経て、色も輝きもやわらかく変化し、「経年美化」と呼ぶにふさわしい表情をしていました。
青銅特有の深い緑がかった色味や、真鍮の鈍い金色。
新品にはない風格が、空間そのものに重みと静けさを添えてくれます。
それは、まるで歴史に触れているような、演出をしてくれました。
ヴィンテージチェアとランドローバー
教会で使われていた1920-40年頃に製造されたアメリカ製折りたたみ椅子を、なんとサプライズでいただきました。
一部破損していて修理が必要ですが、味わい深い佇まいにひと目惚れ。
さっそくウッドデポの相棒車の横に並べて写真を撮らせていただきました。
ヴィンテージチェアと無骨な車が相まって、抜群の雰囲気が醸し出されました。
修理して、ショールームで再び大切に使っていく予定です。
最後に
本来モノはただ古びるのではなく「深み」を増します。
年月が与える味わい、それを生かす知恵、そしてその背景にある人の営み。
この教会は、それを体現していました。
もちろん礼拝に
古いものが好きな方や歴史が好きな方、ぜひ一度、時の重なりを感じに足を運んでみてはいかがでしょうか。
この度は素敵な機会をいただき本当にありがとうございました!