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2015年2月6日(金)

映画「舟を編む」 モノづくりと整理整頓

こんにちは。

昨晩、「舟を編む」という映画のDVDを観ました。

ある出版社の辞書編集部で辞書づくりに励む青年が、
辞書が完成するまでの長い年月の間に、
廻りの人々との絆をゆっくりと育んでいくようすが描かれた映画です。

映画についてはこちら:映画「舟を編む」公式サイト

重くて、細かい字がいっぱい詰まった国語辞典。
その一文字一文字を地道に、緻密に紡いでいく人の存在を、
今まで意識した事はありませんでした。
1冊の辞書ができるまでに要する約15年もの時の流れにのせて、
人間関係が優しく、温かく描かれていました。


映画にでてくる辞書に載る言葉は約24万語(!)。
その膨大な量の言葉を記したカードが50音順に整理されて木箱に納まり、
書棚にズラ―っと並んだ光景がとても美しく、
心に残りました。

劇中で主人公が、
「整理整頓は辞書作りに必要な才能です。」
と言っていました。
映画の舞台は90年代ですので、
今もこうしたアナログな手法で辞書を編纂しているかどうかは分かりませんが、
たしかに整理整頓のセンスというのは、
地道で緻密な作業を必要とするモノづくりのセンスと、直結している気がします。

ジャンルを問わず、
モノづくりのプロの仕事場に見とれることがありませんか。

イラストレーターのデスクに、
色とりどりのマーカーがずらりと並んでいる様子。

料理研究家のキッチン、
サイズ別や素材別に並んだ、美しくて実用的な食器たち。

ウッドデポの工房も、私は普段あまり入りませんが、
たまに誰もいない工房に入ると、道具に見入ってしまうのです。

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ディスプレイではなく、
日常的に使われている生きた道具たちだということ。
まるでワクワクしながら出番を待っているようにも見える姿が、
その光景を魅力的にするのかもしれないな、
と思いました。


この映画には、ほかにもモノづくりが好きな人なら
ぐっときそうなシーンがいくつかあります。

辞書で使用する紙を選ぶシーン。
主人公が製紙業者に、「ぬめり感、が足りないですね。」
というセリフがいいです。
ぬめり感というのは、薄い紙でありながら紙どうしがくっつかず、
指に吸いつくようにめくれるかんじ、のことだそう。
思わず辞書を出してきて手触りを確かめてみたくなるような、
いい言葉ですねえ、ぬめり感。

そして、
主人公が思いを寄せる女性(板前の卵)が、
包丁をていねいにていねいに研ぐシーン。
「こうしていると、気持ちをリセットできるの」と言いながら。
その包丁で、こんにゃくがすーっ、すーっ、っと
小気味よくスライスされていく様子の美しさ、気持ちよさ。

やっぱり、人の手で生み出されるものはいいな、と
感じさせてくれる、素敵な映画でした。

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